【中学生・高校受験】志望校の決め方6つの重要ポイントと失敗例
中学生のお子さん、そして親御さんにとって、高校受験は一大イベントです。高校の3年間は長い人生の中であっという間とも考えられますが、多感な時期であり、いろんなことを吸収できる大切な時期でもあります。この時期に通う高校は、お子さんの将来に大きく関わる可能性があります。親御さんとしては、後悔しないように、お子さんにぴったりの学校を選びたいですよね。
そこで今回は、高校受験の志望校の決め方についてお伝えします。
選ぶ時に注目して欲しいポイントから、実際の失敗例、志望校を決めるべき時期など、順を追って詳しく解説していきますので、志望校選びにお悩みの方はぜひ、最後まで読んでみてください。
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志望校決めはお子さんの気持ちを第一に!
これから志望校選びのポイントなどをいろいろ解説していくのですが、頭に留めていただきたい、この「お子さんの気持ちを第一に」ということを先に伝えさせてください。
このコラムを読んでいらっしゃるのは、中学生のお子さんを持つ親御さんが多いかと思いますが、大前提として、
実際に高校に通うのはお子さんです。
もちろん、ご家庭の方針や、経済的、学力的にどうしても選ぶべき範囲が決まってくる、ということはあると思います。
それを無視して欲しいというわけでは決してありませんが、前提として、
お子さんが毎日通いたくなる=お子さんが行きたいと思う高校
であるということを忘れないで志望校選びをしていただきたいと思います。
では、実際の志望校の決め方について、解説していきますね。
ここに注目!志望校を決めるポイント6つ
1.学校の雰囲気
まずはその学校の雰囲気・校風です。同じ高校と言っても、学校によって雰囲気はガラリと変わってきます。
「制服がなく、生徒の自由を尊重する」
「各種行事や部活動にも力を入れている文武両道をモットーにしている」
「国際的に活躍する人材を育成するためのスーパーグローバルハイスクールに認定されている」
「生徒の個性を尊重し、学力向上そして大学進学に重点を置く」
など、その高校によって、何を大切にしているか、どういうポイントに力を入れているかは様々です。
もしそれがお子さんの希望するものと合わない場合には、通うのがストレスになってくるのは間違いありません。
学校の雰囲気は、志望校を選ぶ時に大切にして欲しい、大きなポイントの一つです。
2.偏差値
志望校を考える時にどうしても外せないポイント、それが偏差値です。
偏差値が高い高校というのは、偏差値が高い生徒が集まるため、おのずと高校の授業のレベルも高いものになります。
反対に、偏差値が高くない高校では、基礎的な学力を備えることに重きをおいた授業になるでしょう。
すでに中3の時点で難関大を目指しているお子さんであれば、当然ですが偏差値の高い高校を目指すべきです。
自分の偏差値がどれくらいか、まずはわかった方が選びやすい、ということであれば、塾などの会社が主催している模試を受験すると良いでしょう。
ほとんどの模試では、テスト結果から偏差値を割り出し、それに基づいて、合格圏内校、チャレンジ校、安全校を教えてくれます。
ただ、模試の偏差値はあくまでもその時点での偏差値です。
中学生はギリギリまで偏差値が伸びる可能性が高いため、志望校を決める際には模試の時点での偏差値を意識しすぎないでください。
あくまでも、チャレンジしたい、どこを目指したい、ということに意識を向けて、そこに向かって努力することに重きを置きましょう。
「偏差値についてもっと良く知りたい!」「偏差値って何?」という方はこちらもご覧ください。偏差値を見る時の注意点やアドバイスを紹介しています。
3.大学進学実績
前述でお伝えした、チャレンジしたい、どこを目指したい、ということに意識を向けた時に気になってくるのが、その高校の大学進学実績だと思います。
ほとんどの高校がホームページ上で進学実績を公表していますので、是非、チェックしてみてください。
比較サイト等では、難関大合格実績のランキング等もあり、すでに志望大学がある場合には、ひと目で比較ができて便利です。
もし難関大学を目指している場合、志望校での難関大の合格実績がここ何年もなかったら不安になりますよね。
せっかく目指していても、その高校には難関大に合格するための授業やカリキュラムがない、教えてくれる先生もいない、というような可能性も考えられますので、注目して欲しいポイントです。
もう一つ、推薦で大学に入学できるケースもあります。
「指定校推薦枠」という、特定の大学の推薦入試に、大学から指定された高校の生徒だけが応募できる、というシステムです。大学が指定した高校に限定しているため、他の推薦入試よりも合格率が高いと言われています。
指定校推薦の枠に選ばれるためには、高校での内申点などが関わってきますが、そもそもの合格率が高い、というのは大きな魅力でしょう。
希望する大学が決まっている場合には、その大学の指定校推薦枠があるかどうかも、志望校を選ぶ際に参考にすると良いでしょう。
4.学校設備
高校になると、独自の設備や環境に力を入れている学校が多く存在します。
●校舎自体が新しくリニューアルされており、教室やトイレ、食堂やカフェテリアなどの基本設備が新しく、デザイン性も高くておしゃれな学校。
●グラウンドや体育館、プールなどのスポーツ施設に力を入れている学校。
●コンピュータやタブレット、電子黒板やWi-FiなどのICT環境(情報通信技術)が充実していて、授業にも積極的に取り入れている学校。
●図書館や自習室、音楽室や美術室、多目的ホールがあるなど、文化系の施設に力を入れている学校。
それぞれ、お子さんの興味がある分野の設備に力を入れている学校であれば、毎日通うのも楽しくなるはずです。
ぜひ、志望校を選ぶポイントの一つとして注目してみてください。
5.部活動
中学生の時から部活動に力を入れているお子さんは特に気になるポイントだと思います。
スタンダードな野球部・サッカー部・テニス部、というような運動系のものから、吹奏楽部・美術部・ダンス部などの文化系まで、さまざまです。
中学時代に続けていた部活をそのまま高校でもやりたい場合には、その高校がどれくらい入りたい部活に力を入れているか、過去の大会での実績などを調べてみると良いでしょう。
もしくは、中学にはなかったような一風変わった珍しい部活が魅力の高校もあります。
調べてみると、フェンシング部やホッケー部、マジック部やライフル射撃部なんかもあるようです。
中学時代はあまり部活が楽しくなかったから、何か新しいことを始めたい!というようなお子さんにはそういう珍しい部活に入ってみるのも良いのではないでしょうか。
珍しい部活=みんなが初心者
という可能性が高いので、未経験だからという劣等感を覚えずに始めることができそうです。
また、部活自体に興味がない、というお子さんにも、高校によっては帰宅部の生徒が多い、なんてこともありますので、事前に情報を集めて参考にしてみると良いでしょう。
6.通学環境
最後にお伝えするのが通学環境です。実は、これはとても重要なポイントなので、敢えて最後に持ってきました。
今までお伝えしてきた、志望校を決めるポイントを参考に選んだ高校の中に、もし、通学にかなりの時間がかかるためちょっと大変だ、というような高校があれば、候補から省いても良いかもしれません。
自宅から通学しやすいかどうかは、志望校選びでかなり大切な項目です。
通学は、当たり前ですがほぼ毎日のことです。出来るだけ負担が少ない方が良いに決まっています。
ただでさえ、勉強に部活にいろいろな行事や友達との時間に忙しい高校生活。
通学時間が長くなってしまうと、通学だけで疲れてしまって勉強に集中できない、帰宅が遅くなり安全面で不安が生じる、など、明らかなデメリットが考えられます。
どれだけ素敵な高校でも、あまりにも自宅から離れている場合には、再検討が必要です。
また、学校へ行く時間のラッシュ時、どれくらい電車が混んでいるかという点も、重要になってきますので、実際に登校する時間の通学路は事前にチェックしておくと良いでしょう。
気をつけて!高校選びの失敗例4つ
これまで志望校を決めるポイントをお伝えしてきましたが、そのポイントを重要視せずに、なんとなく選んで失敗してしまった具体例を挙げていきます。
同じような失敗をしないように、参考にしてみてくださいね。
友達と一緒だから
1つ目は仲良しの友達が行くから一緒の高校を志望するケースです。
中学生にとって友達関係というのはとても大切です。仲良しの友達とは離れたくないから、同じ高校を選ぼうとする中学生は多いと思います。
ですが、これは失敗するパターンです。
もちろん、一つのきっかけにはなるかもしれません。ですが、高校は友達と遊ぶために通うのではなく、あくまでも勉強をしに行くところです。
さらに、その先の将来に深く関わる場所でもあります。
本当に自分に合っているのか、学力レベルだけでなく、自分の高校生活に求めるものを満たしてくれるのかをきちんと見極めないと、3年間、無駄な時間を過ごしてしまうことになります。
一度、慎重になって考えてみてくださいね。
学校の先生や塾の先生に勧められた
2つ目は、学校や塾の先生など、大人に勧められた通りに志望校を決めるというケースです。これもオススメできません。
もちろん先生たちは、今まで指導してきた経験があった上で提案してくれているとは思いますが、最初に述べたように、実際に高校に通うのはお子さん自身です。一番大切なのは、お子さんの気持ちです。
勧められたからなんとなく志望校を決めてしまっては、のちのち、通うのがストレスになってしまう可能性があります。
指導経験豊富な先生たちの提案はもちろんありがたいですので、アドバイスとして受け止め、参考程度に留めておくようにしましょう。
知名度だけで決める
3つ目は高校の知名度でだけで決める、です。
なんとなく聞いたことがあるから…有名だから安心でしょ…あの高校ならみんな知っているから自慢できるし…
このような理由で志望校を選ぶことはやめましょう。
いくら知名度が高くても、お子さんが希望する条件を満たしているとは限りません。
まずは名前よりも、どういう高校なのか、中身を重視するようにしましょう。
偏差値だけで決める
最後は偏差値だけで決める、です。
先ほどお伝えした通り、偏差値は志望校を決める際の一つのポイントにはなります。ですが、偏差値だけで決めてしまっては失敗する可能性が高いです。
人によっては、同じくらいの学力を持った高校生同士であれば気が合う友達が見つかる、といった考え方もあるかもしれません。
ですが、高校の雰囲気や部活動など、勉強以外の項目がお子さんに合っていなかったら、実際の高校生活を楽しむことが出来るでしょうか。
お子さん自身が高校生活に馴染めるかどうかが、最も大切なことです。
志望校選びに失敗しないためにも、先にお伝えした、志望校を決めるポイント6つをバランス良く意識して、選ぶようにしてくださいね。
志望校はいつまでに?そして絶対にしてはいけないこと
それでは実際にいつまでに志望校を決めなくてはいけないのか?こちらも親御さんにとっては気になるポイントだと思います。
もちろん早いに越したことはありません。志望校が早めに決まっていれば、目標が明確になり、お子さんの学習計画もより具体的になるので、早めに準備を進められるというメリットがあります。
もっとも多いのは、中3の夏休みに入ったら、地域の高校の情報を調べたり、オープンスクールに行ったりして、私立なのか公立なのか、いくつかの志望校の候補くらいは決めるパターンです。
ですが、無理に焦って決める必要もありません。
具体的な締め切り、という点では、公立高校でしたら2月に願書を提出するところが多いため、1月までに最終的な志望校を決める必要があります。
また、私立高校の入試は公立高校の入試よりも早いため、私立単願の場合には12月頭くらいには最終的な志望校を決めておかなくてはいけません。また、推薦入試を受ける場合にも12月くらいには決めておく必要があります。
それらを踏まえて、11月頃までには私立高校と公立高校、それぞれ受験するかどうか、受験する志望校の候補を決めておいた方が良さそうです。
では、いよいよ願書を提出する直前、最終的に志望校を決める時に、絶対にしてはいけないことがあります。
それは、
親や先生など周りの大人の意見だけで出願校を決めること
です。
何度も繰り返しになりますが、志望校を決める際に一番大切なのは、お子さん本人の気持ちです。
もちろん、直前になって、合格圏内の高校に志望校を変える、ということはあります。
特に、塾の高校合格率を上げたいから、というような理由で、合格圏内の高校に志望校を変えませんか、と塾の先生から提案されるのはよくある話でしょう。
ですが、お子さん本人の気持ちを無視して、見学にも行ってないような、お子さんがまったく興味のない学校に志望校を決められたらどうでしょうか。お子さんの気持ちをどうか想像してみてください。
失敗例でもお伝えした、「偏差値だけで志望校を決める」というのは、この志望校を決めなくてはいけない最終段階の時期に行われがちなのです。
これは絶対に避けてください。
大事なお子さんを思うばかり、失敗して欲しくないと強く願うばかりに、親御さんが決めてあげたいという気持ちも理解できます。
ですが、高校でもし嫌なことがあった場合、お子さんは、「お母さんが許してくれてあのまま志望校を変えずに受験していたら、もしかしたら受かって、楽しい高校生活だったかもしれない…」と、不幸な気持ちを親御さんのせいにしてしまうかもしれません。
さらに、「高校に行きたくない」と言い出しても、自分で決めた高校ではないのに「頑張って行きなさい」とは言いにくいでしょう。
これは実際に起こり得るケースです。
お子さんの人生を長い目で見て、どの選択が一番より良いか、お子さんときちんと相談して判断してくださいね。
オープンスクールを活用!第一志望は複数決めよう
ここまで、志望校を決めるポイントや失敗例などをお伝えしてきましたが、それらの助けになり、志望校を決める時に最も実践してほしいこと、それが、オープンスクールや学校説明会へ行く、ということです。
HPやパンフレットにも高校の情報は掲載されていますが、実際に学校へ行き、雰囲気を感じたり、先輩や先生の話を聞いたり、設備を見たり、授業を見学したり、ということができるオープンスクールは何十倍もの情報量があります。
文章だけでは伝わってこないことが確実にあるので、ぜひ、実際の学校に行って、五感を使ってたくさんのことを感じ取って来てください。
もし親御さんも一緒に行けたらベストですが、もし無理な場合には、先にお伝えした志望校を決めるポイント6つについてどうだったか、を気にして見学するようにお子さんにお伝えくださいね。
そして、オープンスクールは、高校生活を想像する手助けにもなります。
どんな高校生活を送りたいか?と質問されても、実際に想像できる中学生は少ないと思います。
ですが、オープンスクールに行って実際の先輩たちの高校生活を垣間見ることにより、その見たことを中心として、「自分だったらもっとこうが良いな」とか、「これが理想だ!」など、具体的に想像出来るようになります。
少しでも気になる高校があれば、積極的にオープンスクールに行ってみましょう。
時期としては、春頃から、願書を提出できる直前の冬まで開催している高校もありますので、調べてみてください。
そして、なるべくたくさんの学校を見学し、第一志望校は一つに限定せず、複数の学校、第一志望”郡”として決めておくことをおすすめします。
そうしておくことによって、1つ前の章でお伝えした、絶対にしてはいけないこと、「最終的にお子さんの気持ちを無視して出願校を決める」、という事象をなるべく避けることが出来ます。
偏差値的にも少し幅広めに第一志望群を決めておきましょう。最終的に出願校を決める時に選択肢がいくつかあることは、力強い手助けとなります。
もし、実際の学校に行くのがスケジュール的に難しかったりしても、今はオンラインで学校見学ができる高校も増えていますので、ぜひそちらも活用してみてくださいね。
まとめ
高校受験における志望校の決め方についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。
最後にまとめると、
- どのタイミングでも状況でもお子さんの気持ちを第一に考える
- 校風・偏差値・進学実績・設備・部活・通学環境の6つのポイントに注目
- 友達と一緒・先生のおすすめ・知名度・偏差値だけで決めないで
- 気になったらオープンスクールは積極的に行くべし
- 第一志望校は1校に絞らず複数決めておく
高校受験はお子さんの将来を左右する選択にもなりかねません。
だからこそ、お子さんの気持ちを尊重し、それを第一に考えながら、親子でとことん話し合って慎重に決めてください。
ここまでお伝えしてきた内容が、親子で話し合い、スムーズに志望校が決められるための手助けとなることを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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