子どもが不登校になると親もしんどい。親のストレスを解消する方法
お子さんが不登校になってしまうと、子どもには様々な精神ケアを考えますが、親御さんのしんどさやストレスは誰も気にしてくれません。
ですが、子どもとは違う立場の親御さんは、お子さんの突然の行動にびっくりしてうろたえますし、長引く不登校に精神的にも追い込まれてしまいます。
そこで今日は、不登校の子どもを持つ親御さんのストレスについて解説していきます。
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子どもが不登校の親のストレス
まず、お子さんが不登校になってしまうと、親御さんはどのような気持ちになって、どのようなストレスを抱えてしまうのかを解説し、ストレスの解消法を紹介していきます。
不登校の子に何をしてあげるべき?を考えすぎてしまう
親は子どもに対して常に責任感を感じています。幸せな人生を送らせてあげるのは、親の当然の役目と考えているからです。
それなのにお子さんが不登校になってしまうと「今までのやり方が悪かったのかしら?」「これからは何をしてあげたらいいの?」と必要以上に自分を追い込んでしまいます。
無力感と焦り
不登校の子どもに対して何か手助けをしたいと思いつつも、解決策が思いつかない、やっても思い通りにいかないことから、無力感や焦りを感じることがあります。
罪悪感
親は時折、子どもが不登校になった原因について、自分の育児のやり方が間違っていたと感じることがあります。自分のせいで子どもが不登校になってしまったのではないかと罪悪感を抱きます。
孤独感
不登校の子どもを持つ親は、大抵の場合、孤独感を感じます。自分ひとりで思い悩み、誰にも言えないと思いつめ、他者との交流が難しい場合もあります。
これらの感情や心境は、不登校の子どもを持つ親にとって非常に一般的です。ですが、思いつめないような対処が必要になります。
不登校の子に何をしてあげるべき?の対処法
では、子どもにしてあげるべきことで悩み過ぎてしまった場合、どうしたら心安らかでいられるのかを解説します。
コミュニケーションを重視する
お子さんと穏やかな気持ちで、オープンに、率直な気持ちで向き合い、対話を持つことが大切です。子どもが何を感じ、考えているのかを理解していきましょう。すぐにはお子さんも話してくれませんから、ゆっくり時間をかけましょう。
支える意思を示す
お子さんの苦しみと悲しみには支えが必要です。子どもの感情や困難に共感し、受け入れる姿勢や、支援する意志を示しましょう。
うちの子の将来はどうなるの?
「うちの子はどうなるのか?」という不安や心境は、不登校の子どもを持つ親として非常に大きなものです。そのため、時には心配し過ぎてしまう傾向があります。
子どもの将来が見えない
不登校の子どもの教育キャリアに関する不透明な感覚は、親にとって重大な懸念の種となります。一般的な学校に通わないことで、将来の進路が制限されるのではないかという不安がつきまといます。
他の子どもたちとの比較
他の子は学校に通って勉強し、進学や就職に備えているのに、ウチの子は部屋から出てこない…。「自分の子どもは一体どうなるのか?」という比較が、親を苦しめます。
社会的なプレッシャー
社会的なプレッシャーや他人の意見が、子どもの未来について不安を加速させることがあります。親は周囲からの期待や評価に対応しなければいけないと感じてしまいます。
うちの子の将来はどうなるの?の対処法
子どもの将来への不安と不確実性は、親にとって大きなストレスです。身体に不調が出てしまう場合も多いので、早めに対処しましょう。
子どもの個性と考える
子どもはひとり一人みな、違う個性を持っています。学校へ通うのが好きな子もいれば、行きたくない子がいるのも当然です。不登校は個性の表れと捉えましょう。
子どもはまだ成長途中
子どもはこれからも成長します。 不登校は将来に影響を与えるかもしれませんが、その影響が悪いものになるとは限りません。 子どもの成長を信じましょう。
状況は刻々と変わる
状況は常に変化します。「こうじゃないな」と思えば、計画を見直し、新たな目標を設定することができるのです。思考に柔軟性を持ちましょう。
親戚やご近所さんなどの人付き合いがしんどい
子どもの不登校に関して、親戚やご近所さんから心配されたり、アドバイスされたりする場合がありますが、これはハッキリ言ってイヤですよね。ですが、言う方は親切心のつもりで言っているので、なんとも言えない気持ちになってしまいます。そのような場合に感じている心理状態は、以下のような仕組みになっています。
恐怖と非難感
近所の人から心配され、アドバイスされると、親としては、非難されているように感じることがあります。
プライバシーの侵害と感じる
子どもの不登校は個人的な問題なので、家族のプライバシーを侵害されることになります。
孤独感
不登校の子どもがいると、親は孤独感を感じます。見当違いのアドバイスをされることで、「何もわかってないのに…」と、孤独感が増幅されることがあります。
親戚やご近所さんなどの人付き合いがしんどい場合の対処法
コミュニケーションを取る
勇気を出して、ご近所さんからの意見に耳を傾け、子どもの状況を説明しましょう。オープンな対話をすることで、変に詮索されなくなります。
プライバシーを尊重してもらう
親御さんとお子さんのプライバシーを尊重してもらいましょう。「家庭内のことなので」とやんわり会話を遮ってしまいましょう。
学校や先生とのやりとりがしんどい
子どもが不登校になると学校と連携を取る必要があります。しかし、親御さんと先生、学校の価値観が合うとは限らず、不毛なやりとりに疲れ切ってしまいます。
理解不足
一部の学校や教育者は、不登校の子どもの気持ちや問題、ニーズを理解できない、しようとしない場合があります。
対立感情
子どもの不登校の原因が学校や教師にある場合、親御さんは学校側とかみ合わない話を何回もする必要があります。
学校や先生とのやりとりがしんどい場合の対処法
情報を整理して伝える
子どもの状況や必要なサポートについて、具体的で整理された情報を提供しましょう。 学校や先生には、どのような困難に耐えているか、必要なものは何か等を明確に伝える必要があります。
代理人を立てる
もし、あまりにも話がこじれてしまうようであれば、信頼できる代理人を立てて話し合いましょう。感情がもつれたままコミュニケーションを取っても上手な交渉はできません。
文書でやり取りする
言ったことが伝わってないと感じる場合、メールや手紙で、箇条書きにして『伝えたいこと』『学校に要望すること』などを伝えるようにしましょう。「言った」「聞いてない」などの不毛な争いもなくせます。
不登校の子どもを持つ親のストレスの解消法
不登校の子どもを持つ親御さんは、初めのうちは神経の休まる暇がないほど気を張り詰めています。また、子どもが不登校になって楽しいはずはないので、気持ちが落ち込むこともあります。
それは当然なのですが、親御さんがピリピリしたり落ち込んだりしていると、それはお子さんに伝わってしまい、家庭内に緊張をもたらす場合があります。
そんなことにならないよう、親御さんがストレスを解消し、心を休める方法を解説していきます。
しんどい心を休める方法
生活にリラクゼーション法を取り入れる
日常の中に、短い時間でよいのでリラックス法を取り入れましょう。瞑想、深呼吸、ヨガなどの方法が効果的です。
運動する習慣を作る
適度な運動はストレスを解消し、気分をリフレッシュさせます。散歩、ジョギング、サイクリング、水泳などで運動する習慣を作りましょう。
趣味を持つ
自分の趣味や興味を追求する時間は、ストレスから解放される時間です。音楽、絵画、読書、料理、ガーデニングなど、何か楽しいことに没頭しましょう。
友人とのおしゃべり
親や友人、専門家など、感情を共有できる相手を探しておしゃべりしましょう。感情を吐き出すと、心が軽くなります。
しんどくならない考え方
不登校の親御さんは何かと気を使ってしまいますが、周囲の人から見ると「悩み過ぎ」「考えすぎ」と思われることがあります。ちょっと失礼に聞こえる言い方ですが、実はそういった一面もあります。
そこで、子どもが不登校になってもしんどくならない考え方を解説しておきます。これを参考に、自分が心から納得できる文言にアレンジしていきましょう。
不登校をダメと思わない
不登校はただの違いであり、子どもの学び方や生き方が通常の子とは違うだけです。これを受け入れられないと、子どもも親も苦しむことになります。
これも人生の大切な時間
子どもが学校に行かない期間も、成長や学びがある大切な時間であることを認識しましょう。 学校に行かない分時間があるので、新しい興味やスキルを発見することが可能です。
子どもの気持ちは理解できないと割り切る
親御さんとお子さんは違う人間です。親子とは言え、理解できなくて当然なのです。
自分の人生を生きる
不登校の子どもとの関わりに焦点を当てるだけでなく、自分自身の人生も大切にしましょう。やりたいことや趣味を追求し、自分の人生を楽しむ方法を考えましょう。
これらの考え方は、不登校の子どもとの関係をより健康でポジティブなものにし、子どもの幸福と成長をサポートするのに役立ちます。親御さんが元気なら、お子さんもそのうち元気になっていきます。
「家族なんだから支え合おう」という気持ちと、「家族と言え違う人間」という気持ちを、バランスよく持ちましょう。
しんどくならないポジティブな考え方
時には楽観的になることも必要です。お子さんの不登校は、以下のようにとらえることができます。
ピンチはチャンス!
困難を学びの機会と捉えましょう。子どもの不登校に関しても、成長と発展の良い機会ですし、問題点のあぶり出しは、不登校という事実がなければ、できなかったことです。
今この瞬間を生きる
お子さんが不登校だとしても、今この瞬間はどうですか?もしかしたら家族でおいしいご飯を食べて笑顔でいるかも知れません。今この瞬間だけに意識を向けると、悩み事はなくなります。
柔軟性を持つ
お子さんの不登校という予想外のことが起きた場合に、柔軟に対応できるように努力しましょう。思っていたように人生計画が進まないからこそ、新しいアプローチを試してみることができるのです。
これらの方法を組み合わせて、親としてのストレスを軽減し、より健康的でポジティブな生活を築いていきましょう。不登校は必ず解決しますし、いつか笑い話になる日も来るのです。
不登校の子どもを持つ親の相談先
お子さんが不登校になってしまうと、誰にも言えず自分ひとりで抱え込んでしまう親御さんは多いです。
ですが、不登校に関して支援してくれる場所や人は存在しますし、何より自分ひとりでは、いつかパンクしてしまいます。
そんなことにならないよう、親御さんの相談先や頼れる人の見つけ方を解説していきます。
不登校の子どもを持つ親の相談先
不登校の子どもを持つ親は、支援とアドバイスがもらえる場所を見つけることが大切です。以下に紹介する人たちは、親御さんの相談に乗るべき義務があるので、遠慮なく相談してみましょう。
学校のカウンセラー
学校にはカウンセラーやカウンセリングサービスがあります。まず、学校のカウンセラーに相談してみましょう。
教育委員会
地域によっては、教育委員会が不登校の子どもとその親に対して、支援を提供しています。連絡を取り、何を支援してもらえるか聞きましょう。
専門家
精神科医、臨床心理士、教育カウンセラーなどの専門家は、不登校の問題に慣れています。一度出かけてみましょう。
親のサポートグループ
不登校の子どもを持つ親同士が情報を共有し、経験を交換できる親のサポートグループに参加することもおすすめです。親の会など、地元の団体やオンラインコミュニティを検索してみましょう。
頼れる人たち
頼れる人を見つけることができると、心がスッと軽くなります。困ったときこそ、ひとに頼ってみましょう。
家族や親族
パートナーや親、兄弟姉妹、祖父母など、信頼できる家族がいれば、彼らに今のやるせない気持ちや感情、状況を共有していきましょう。
友人
良い友人は人生の支えです。 優しい友人に話を聞いてもらいましょう。
オンライン・コミュニティ
インターネット上には、不登校に関連するオンライン・コミュニティが多く存在します。ネット上で他の親とつながり、経験を共有しましょう。
親のサポートネットワークを構築することは、不登校の子どもを持つ親のストレスを軽減し、良いサポート方法、不登校や健康に関しての情報を得るのに役立ちます。 頼れる人がいれば、この困難な状況を共に乗り越えることができると信じましょう。
頼れる人の見つけ方
頼れる人と言っても、どうやって見つけたらいいのか分からない親御さんもいますよね。ごく一般的な、仲間の見つけ方を紹介しておきます。
近所の人と交流する
近所に住んでいる友達やその親と交流を保ちましょう。地域のイベントや集まりに参加することで、新しい友人を作るチャンスが広がります。
PTAへの参加
子どもの学校でPTAに参加することで、他の親と交流し、情報を共有し、サポートを得る機会を持つことができます。
趣味のグループ
趣味や興味に基づいて、コミュニティグループに参加しましょう。共通の興味を持つ人々との出会いがあります。
ワークショップ
子どもの趣味に関連するクラスやワークショップに参加することで、新しい友人と出会い、共通の興味を共有できます。
自治体の支援先
地域の頼れる場所を紹介しておきます。何か困ったことや悩みごとがあれば、相談してみましょう(受けられる支援はお住まいの地域によって違います)。
教育委員会
地域の教育委員会や学区のオフィスは、不登校の子どもとその親への支援を提供するための情報を提供しています。連絡を取り、利用可能なサービスについて教えてもらいましょう。
福祉事務所
地域の福祉事務所は、不登校の子どもとその家族に対する支援を提供するリソースを持っています。連絡を取り、利用可能なプログラムやサービスについて詳細を確認しましょう。
学校のカウンセリングサービス
学校にはカウンセリングサービスがあり、不登校の子どもとその親向けの支援を提供していることがあります。学校の教育委員会と連携し、これらのサービスを活用しましょう。
これらの方法で新しい友人を見つけ、地域の支援を活用することができます。交流とサポートのネットワークを構築することは、不登校の子どもを持つ親のストレス軽減に非常に役立ちます。
子どもの不登校って親が原因なの?
子どもの不登校について、親が原因のひとつであることは多いですが、決してそれだけではありません。大抵の場合、不登校の原因は多岐に渡りますし、子ども自身も何が原因なのかわからない場合も多くあります。
代表的な原因を紹介しておきます。
家庭環境
家庭内での不安定な状況が、子どもに対して与える影響は大きいです。両親の不和や不安定さ、家庭内の暴力、苦痛となる状況、離婚など、ストレスフルな状況が子どもを不登校へ追い込んでしまう場合があります。
学習困難
子どもが学業で問題を抱えている場合は、サポートが必要になりますが、多くの子は適切なサポートを受けていない場合があります。塾へ通っているとしても、塾の進度と合わなければ、子どもは勉強に恐怖感を感じてしまいます。
学校環境
学校の環境や教師と気が合わない、酷い言葉を言われるなどのことがあると、子どもは学校へ行きたくなくなります。
精神的な健康状態
勉強のこと、学校環境や家庭環境などによって、子どもはすでにうつ病を発症している可能性があります。
不登校の原因はケースバイケースで違います。親子間の関係だけが原因ではないですが、親子の問題を多く抱えている場合もあります。
お子さんと時間をかけて話し合い、感情の整理をしていくと、不登校の原因が見えてきます。お子さんの気持ちに寄り添うことを忘れず対話していきましょう。「
子どもが不登校になると親もしんどい。親御さん自身のケアを最優先しよう!
不登校の子どもを持つ親御さんには、さまざまなストレスがあります。
周囲の期待や社会のプレッシャー、子どもの将来への不安、そして親としての自己責任感が、親の心に大きな負担をかけています。そんな場合は、親御さん自身のケアが大切です。
親御さんに心がけて欲しいことをまとめておきます。
親御さんは自己受容を大切にしましょう。 不登校の原因は複雑で、親が悪いわけではありません。 親御さんが自分自身を尊重せず、自己受容しないと、ストレスが肥大するばかりです。
次に、親は子どもに寄り添い、コミュニケーションを大切にしましょう。子どもの気持ちや考えを尊重し、共感しましょう。親子の信頼関係を築くことが不登校問題に対処する第一歩です。
親御さんは周囲のサポートを受けましょう。 友人や家族、または専門家や教育機関からの支援を受けることができます。ひとりで孤独に悩まず、周囲に助けを求めることが大切です。
最後に、親御さんは冷静な判断と柔軟性を持ちましょう。子どもの将来が悪い方に決まってしまった訳ではありません。子どもの心情も状況も刻々と変化していきます。今を意識して人生を送るようにしましょう。
不登校の子どもを持つ親は大変な状況です。ですが、この状況は親子関係を構築し直す良いチャンスです。
親子で協力し合いながら困難に立ち向かい、少しずつ前進していきましょう。
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