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不登校は転校で解決する!?転校のメリット・デメリットや心構えを解説

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柳 聡明 / 不登校訪問専門員

不登校は転校で解決する!?転校のメリット・デメリットや心構えを解説(32

お子さんが不登校になってしまうと、親御さんは「なんとか早く改善してあげたい」と思うのは当然です。その一つの方法として、転校もひとつの解決策と言えます。

ただ転校するのは様々な手間もかかりますし、そう簡単に決意できることでもありません。

そこで今日は、転校のメリット・デメリットや心構えを分かりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

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不登校を検討する場合のチェックポイント

不登校の問題を解決するために転校を検討することは一つの選択肢ですが、すべての問題の解決策となるわけではありません。転校には慎重な判断が必要です。以下に、転校を検討する際のチェックポイントを挙げておきますので、ご家庭でしっかり確認しておきましょう。

子どもは転校したがっているのか?

転校を考える場合、まず本人の意思を尊重することが大切です。本人が自ら転校を希望しているなら、新しい環境でも適応はスムーズに進む可能性が高いです。
しかし、本人が転校を望まない場合は、無理に転校させることが逆効果となることもあります。

転校が不登校解決になるのか?

転校を検討する際には、転校によって解決できる問題と解決できない問題を明確に区別することが大切です。
不登校に至ってしまった問題が今の学校にある場合、新しい学校への転校で問題が解決する可能性があります。 ただし、学校自体が問題の本質ではない場合、新しい環境でも同じ問題が継続する可能性があります。

すぐに学校へ復帰できなくても大丈夫か?

転校には手続きや準備が必要です。 転校先の学校の手続きや入学手続き、移動の手配などには時間がかかる場合があります。これによって学習遅れや社会的な関係に影響が出る可能性があるため、その点を考慮しましょう。

また、お子さんが登校直前になって以前のことを思い出し、スムーズに登校できないなどのトラブルも予測しておきましょう。予測できていれば、慌てないですみます。

転校以外の選択肢はあるのか?

転校を検討する前に、他にも問題解決の方法があるかどうかを検討することが大切です。転校だけでなく、異なるアプローチを試しておかないと、転校先で何か問題が起こったときに対処できなくなってしまいます。

今の不登校の経験を最大限活かすには、問題解決の方法をひとつでも多く知っておくことです。そうすれば、次の問題は慌てることなく解決できるようになります。

転校は一つの選択肢ですが、状況によっては他の方法が適している場合もあります。冷静な判断と本人の意向を尊重し、最適な選択を考えることが大切です。

転校のメリット・デメリット

転校は不登校のため一つの解決策として考えられますが、懸案事項もあります。転校のメリット・デメリットを知っておくと、起こりうる問題に対して心の準備ができますので、頭に入れておきましょう。

転校のメリット

新しい環境への適応

転校は新しい学校環境への移行を意味します。これにより、不登校の原因となっていた学校内のゴタゴタやストレスから解放される可能性があります。
さらに学校とお子さんの関係を考えるなおすことで、学業へのモチベーションが向上することも期待できます。

新たな友人との出会い

転校は新たな友人との出会いの機会を提供します。新しい友人ができることで、より健全な社会的関係を構築するチャンスが生まれます。

再出発の機会

転校は過去を一掃し、新しいスタートを切る機会を提供します。子どもが以前の学校でのネガティブな体験から抜け出し、自己肯定感を取り戻せる可能性が高くなります。
真っ白な気持ちで小さな成功体験を積み重ねていけば、自己肯定感はさらに高まります。

デメリット

適応に時間がかかる

新しい学校環境に適応するには時間がかかります。 子どもが新しいクラスメートや教師との関係を築くためには、一定の適応期間が必要です。
友人構築には不安が生じる可能性があります。

友人との別れ

転校によって、現在の友人関係が途切れることがあります。ただし今どきはネットでつながることができます。

学習の遅れ

転校によって、学校間のカリキュラムや学習進度の違いが生じることがあります。これにより、転校先で学習の遅れを取り戻す必要が生じる可能性があります。そのため、適切なサポートを受けつつ学習に取り組むことが重要です。

ストレスの増加

転校そのものにストレスを感じる可能性があります。 新しい環境への適応や新たな人間関係の構築には苦労することが多く、初めは不安や緊張を感じます。
子どもの心の健康を守るためには、正しいサポートが必要です。

このように、転校にはメリットもデメリットもあります。デメリットを乗り越え、メリットを活かすことができるか、お子さんと一緒に考えてみましょう。

転校に必要な準備

「転校しよう!」と思ったら明日、新しい学校へ行ける訳ではありません。転校するために必要な準備を整えていきましょう。

情報収集と学校選び

転校を検討する際、新しい学校の情報を収集し、子どもの特性やニーズに合った学校を選ぶことが重要です。学校のカリキュラムや活動、教育方針などを確認し、子どもが適応しやすい環境を選ぶことを心掛けましょう。

学習内容の調整

現在の学校と転校先の学校のカリキュラムの違いに対応するため、学習内容の調整が必要です。 特に転校先での学習進度のズレがある場合、先行学習や補習を受けることで、正しい学習スタートが可能になります。
先行学習しておくだけでも、お子さんは転校先で焦らないですみますから、学習はなるべく先に進めておきましょう。

必要な書類の整理

転校手続きにはいくつかの書類が必要です。以下に一般的な転校に必要な書類をいくつか紹介しておきます。
具体的な要件は学校や地域によって異なる場合があるので、転校先の学校や教育委員会の指示に従って手続きを進めることが大切です。

①転校届
転校の意図を通知するための届出書です。学校や教育委員会に提出します。

②学習記録
転校前の学校での学習状況や成績の記録です。新しい学校でのクラス配属や学年進級の判断に役立ちます。

③健康診断書
健康状態を確認するための診断書です。新しい学校での健康管理に必要です。

④出生届・住民票など
お子さんの出自を証明する書類が必要な場合があります。転校先の学校の指示に従って必要な書類を提出しましょう。

⑤転校証明書
転校元の学校から発行される転校を証明する書類です。

⑥パスポートや在留カードなどの国際的な書類
国際的な転校の場合、国際的な秘密証明書やビザに関する書類が必要です。

これらの書類を準備する際には、早めに手続きを始め、必要な書類を間違いなく集められるよう確認しながらすすめましょう。

転校手続きの円滑な準備を進めるために、学校の担当者や委員会のガイドラインに従って準備を進めましょう。

子どもの心のケアのための準備

新しい友人への接触

転校先で新しい友人を作るため、子どもに新しい環境への適応をサポートすることが大切です。前向きな姿勢を保てるようにしてあげましょう。

心のサポート

転校は子どもにとって大きな変化です。そのため、子どもの感情や不安を受け入れ、適切なサポートを提供することが重要です。子どもが感じる不安や緊張を共有し、一緒に乗り越える姿勢が求められますます。

転校前の情報共有

転校先の学校には、子どもの特性や状況を事前に伝えることが大切です。学校の教職員に転校前の情報を提供することで、適応のためのスムーズな対応をサポートしてもらえます。

前向きな挑戦

転校は新しい挑戦です。 子どもに転校のポジティブな面や新しいことを経験することの大切さを伝え、自信を持って新しい環境に飛び込めるよう励ましてあげましょう。

転校は新天地のように感じると思いますが、新しい場所でも様々なことが起こります。お子さんとご家族が一丸となって、励まし合いながら進んでいきましょう。

転校について親御さんのよくある質問

転校を考えていると、様々疑問や不安が浮かびますよね。よくある質問に答える形で回答していきますので、参考にしてください。

Q1: 転校は子どもの成績に影響しませんか?

A: 転校による影響は個人差がありますが、適切なサポートを受ければ成績への影響は最小に抑えることが可能です。
また先行学習は必ずしておきましょう。

Q2: 転校の手続きや書類提出がわかりません

A: 転校の手続きや必要な書類については、転校先の学校にお問い合わせるか、学校のウェブサイトで確認してください。

Q3: 転校にかかる費用はどれくらいですか?

A: 転校にかかる費用は学校や地域によって異なります。

Q4:転校しないで学び続ける方法はありますか?

A: 転校しないで学び続ける方法もあります。例えば、オンライン学習プラットフォームやホームスクーリングを利用することで、柔軟な学習環境を提供できます。

Q5: 転校するのはいつが最適ですか?

A: 転校のタイミングは状況により異なりますが、新学期や学年の始まりなどが一般的に転校に適切なタイミングとされます。
子どもの適応力や状況に合わせて、最適なタイミングを検討していきましょう。

Q6: 中3なのですが転校しても大丈夫でしょうか?

A: 中3での転校は大変なことですが、適切なサポートがあればできないことではありません。
まずは転校後の進学先や学習状況を確認し、受験勉強をサポートしてくれる塾等を見つけて相談してみましょう。

Q7: 転校しても友達ができない場合はどうしたらいいの?

A: 転校後に友達ができない場合、時間をかけてじっくり探せばよいので、親御さんは焦らないようお子さんに伝えてください。クラブ活動や学校行事に参加することで交流の機会を増やし、少しずつ気の合う友人を見つけていきましょう。
焦ってまったく趣味嗜好が合わない人と仲良くなっても長続きしません。

Q8: 中学校って学区外への転校もできるの?

A: 中学校の転校は学区外への転校も一般的には可能ですが、学校や地域によって異なる場合もあります。 学区外への転校を検討する際には、転校先の学校に問い合わせて条件や手続きを確認しましょう。

Q9: 転校すれば、いじめは解決するの?

A: 転校すれば、いじめが解決するわけではありません。 転校先の学校環境によって異なります。
いじめに遭っている場合は、転校先にも相談し、クラスの様子などを注意してみてもらうようにしましょう。

不登校解決のための転校は、他の様々な選択肢についても、子どもや学校と相談しながら進めよう

不登校解決の手段として転校は一つの選択肢です。ですが慎重な判断と準備が必要です。

転校を希望する際には、以下のポイントを押さえておきましょう。

①本人の意思を尊重し、転校で不登校を乗り越える意志があるか確認すること。

②転校のタイミングや学年についてよく考えること。

③友人関係や学校環境が変わることで課題に対処する方法を用意すること。

④復帰が難しい場合でも、別の方法で学び続ける選択肢を検討すること。

転校を含む様々な選択肢について、お子さん本人はもちろんですが、今の学校や関係者とコミュニケーションを取りながら進めていきましょう。

またあまり深刻にならず「ダメだったらまた転校すれば大丈夫だよ!」くらいの気楽な雰囲気で進め、お子さんにプレッシャーをかけないよう配慮することも重要です。

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この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

とにかくサッカー漬けの毎日。8歳からサッカーを始め大学でもサッカー部に所属していました。高校は県でも有数の進学校にスポーツ推薦で入学。なので、授業についていくのにも必死。最初の定期テストでは赤点も3つ…。この成績が続くと部活もクビに…。なんとかしなければと、登下校の時間やスキマ時間を使って、勉強と部活の両立の方法を考え乗り越えてきました。こうした自分の経験も活かして、勉強で困っているお子さんを一人でも多くサポートしていきたいと思います。

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