不登校でも文科省認定の「出席扱い制度」で卒業できる!使い方を解説
「不登校の出席扱いってどういう制度?」
「自宅学習できれば出席扱いになるって本当?」
「どうすれば使えるようになるの?」
こんなことでお悩みではありませんか?
お子さんが不登校になってしまうと、親御さんが頭を抱えるのは出席日数の問題です。
「このままじゃ卒業できないかも…」
「でも学校へ無理に登校させられないし」
と、相反する二つの悩みに、身動きできなくなっている親御さんは少なくありません。
この問題を解決するための制度として「出席扱い制度」というものがあるのですが…、
この制度を使うには諸条件があるので「どうやって使ったらいいの?」と、親御さんはさらに頭を抱えてしまいますよね。
そこで今日は、不登校の自宅学習に使える「出席扱い制度」を解説しながら、自宅学習のやり方もお伝えしていきます。
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不登校でも自宅学習が出席扱いになる!
不登校でも、自宅学習が出席扱いになる制度はご存知でしょうか?
一般的に「出席扱い制度」と呼ばれる制度ですが、制度の広まりはまだまだなものの、不登校のお子さんであっても、自宅できちんと勉強できれば出席扱いにしてもらえるので、卒業単位の認定にも役立ちます。
とはいえ、この制度について深堀りしてお伝えしないと、本当に使えるのかどうかもわからないので、以下の2点を解説していきます。
● 出席扱い制度の現状
● 自宅学習がなぜできるようになったのか
さっそく見ていきましょう。
出席扱い制度の現状
出席扱い制度は、まだまだ認知が進んでいない現状があります。
この制度自体は平成23年の2005年から取り組まれていますが、令和に入るまで全国で毎年200~300名程度の人数しか取り組まれていませんでした。
ただ、2019年には毎年平均の2倍である608名ものお子さんが制度を利用し出席扱いを受けているので、徐々に広まっていると言えるでしょう。
しかし、小学校・中学校の不登校と認定されている児童の数は、平成30年度の資料では約16万人にも昇るため、まだまだ制度は使われていないし、認知もされていないという結論になります。
自宅学習がなぜできるようになったのか
とはいえ、出席扱い制度は今後どんどん広がっていくと予想されます。
ICT教育が広まり、例えばタブレットを使って学校の先生以外の授業を、繰り返し何度も、誰もが視聴できるようになっています。
それに自宅にいながら学校から配信されるプリントをタブレット上で解くといったことも可能です。
このように最近では今までパソコンを使わなければできなかった、映像授業スタイルが誰でも手に入るようになっているので、自宅学習であっても出席扱いになるほどの教育を受けられるようになっています。
不登校の子が自宅学習しない理由
ここまで不登校の子が自宅学習をすることで出席扱いになる制度の概要をお伝えしてきましたが、ICT教育が発達して、いくら自宅学習が効率的になったからといっても、自ら勉強できる不登校のお子さんは少ない現実があります。
なぜ不登校の子が自宅学習をしないのかというと、次の理由が考えられます。
● 勉強へのモチベーションがわかない
● 勉強が将来役立つかわからない
● なぜ卒業が大切なのか実感できない
● そもそも心身が疲労困憊している
それぞれ解説します。
不登校の子が自宅学習しない理由①勉強へのモチベーションがわかない
そもそも現在、日本で必要とされている勉強とは、学校に行って強制的にある程度の期間学習しないと頭に入らないものです。
それは現在のテストや受験制度が暗記を必要とし、考えることをやめさせてしまう教育だからで、そんな授業や勉強が面白いはずもありません。
このように勉強とは学ぶではなく、覚える、先生のいうことを聞くなどになってしまっているので、モチベーションの持ちようがないのです。
また勉強が上記のような状態になっているので、学校という制度を作り子どもに強制的に学ばせているのですが、不登校の子はこの制度のおかしさを肌で感じ「そんな勉強はしたくない」と放棄した勇敢な子どもです。
ですから学校の勉強には興味がわきません。
不登校の子が自宅学習しない理由②勉強が将来役立つかわからない
勉強のモチベーションが上がらない要因の1つには、勉強が将来役立つかわからないことが含まれます。
例えば、社会人になって業務知識を覚えるといった勉強は、会社で働くために大切ですし、お給料も発生するのでメリットが多い学びです。
一方、学校で学ぶ勉強は社会人で学ぶ業務知識の勉強とは違い、今すぐに役立つわけではありません。
このように、子ども達はそもそもモチベーションがあがらない状況下で勉強しているので、先ほども解説したように、学校という強制的に勉強する施設に入って勉強しています。
しかし不登校になれば、このような状況から解放されてしまうので、自宅学習を自分でしなさいと親御さんがお子さんに伝えたとしても、モチベーションがわかず学校と同じ効果を期待できなくなります。
不登校の子が自宅学習しない理由③なぜ卒業が大切なのか実感できない
また勉強のモチベーションを保つためには、卒業が大切であることも伝えなければなりません。
不登校から自宅学習ができないとなると、出席日数が足らないので、いつまで経っても中学校を卒業できないという問題が生じてしまいます。
もちろん、学校の先生から特別な措置をしてもらって卒業するお子さんがほとんどではありますが、勉強しなければ今度は高校での進級が危うくなります。
卒業するということは、必要な学習の知識を身につけたことを証明しています。
一方で中学校できちんとした単位を取得せずに卒業してしまうと、その重要性を確かめられず、高校では中退してしまうかもしれません。
こうなると中卒での就職となり、就職の幅も少なくなります。
とはいえ、子どもは中卒資格での就職がどのようなものになるかの実感がわかないので、「中卒でもいいや」と思ってしまいがちです。
不登校の子が自宅学習しない理由④そもそも心身が疲労困憊している
最後は、そもそも心身が疲労困憊していて勉強に身が入らない状態もある点です。
特に不登校状態になった初期段階では、いじめや体調不良などの理由によって、体を起こしていることさえ難しい子もいます。
このような状況下では勉強を無理やりさせると、まずます身体が悪化してしまします。
もちろん回復してきたら自宅学習を学校と同じ時間だけ行っていくべきですが、焦りは禁物です。
不登校の子が自分からすすんで自宅学習をするための方法
ここまで自宅学習で不登校のお子さんが勉強できない理由をお伝えしてきましたが、ここからは自ら自宅学習をするための方法を解説していきます。
具体的には次の通りです。
● お子さんの現状を親御さんが受け止める
● 勉強の無理強いはしない
● 専門家に依頼する
それぞれ詳しく解説していきます。
自宅学習をするための方法①お子さんの現状を親御さんが受け止める
不登校のお子さんが自宅学習できるようになるための対処方法の一つ目は、お子さんの現状を親御さんが受け止めることです。
というのも、親御さんがお子さんの不登校になっている状態を受け入れられないと、勉強を無理強いしてしまうからです。
勉強の無理強いとは、わからない問題なのに「今、学校でやっている所だから」という理由だけでお子さんに学習させてしまうことを指します。
現在のテストの為の勉強は、ある程度強制的に行わせる必要がありますが、勉強内容を無理に高レベルにする必要はありません。
ですから、親御さんはお子さんの現状を受け止め、お子さんの学習の遅れを改善することを押さえておいたほうがいいでしょう。
自宅学習をするための方法②勉強の無理強いはしない
先ほどもお伝えしましたが、勉強の無理強いは絶対にさせないでください。
特に勉強内容を学校にあわせようとして無理に学ばせると、基礎固めができず先へ進めば進むほど分からなくなります。
勉強内容を高度にすればするほど、お子さんは勉強が分からなくなって大っ嫌いになり、ストレスから病気になってしまう可能性もあります。
ですから、勉強時間の管理は行っても、内容はあくまで『わかるところから勉強する』を徹底してください。
自宅学習をするための方法③専門家に依頼する
最後は、勉強内容について専門家に依頼することです。
勉強内容教えることのできる親御さんでも、効率のいい学び方を知っている方は少ないです。
そのため、専門家に依頼してお子さんの弱点を発見し、専門家+お子さん+親御さんの3人で自宅学習を進めてください。
以下では、勉強内容で頼れる専門家を2つ紹介します。
家庭教師
勉強に関して頼れる専門家の一つ目は、家庭教師の先生です。
家庭教師は基本的にマンツーマンの指導になり、お子さんの学習進度に合わせたオーダーメードの学習を指導してくれます。
それにお子さんと年齢が近い、お姉さん、お兄さんのような先生なので、親御さんには話してくれない悩み相談もできます。
自宅学習を進めるためには、家庭教師の先生に長時間指導してもらう必要があるので、その点を依頼する家庭教師センターと相談してください。
地域柄どうしても家庭教師の先生が派遣できないとなったら、オンライン家庭教師というサービスもあるので検討してみましょう。
塾
続いては学習塾です。
最近は不登校のお子さんを専門に見る学習塾も増えてきており、昼間に開講している場合もあります。
個別指導や集団指導、自立型学習といったさまざまな種類が学習塾にはありますが、基本的に不登校で自宅学習をするお子さんは、個別指導が一番あっているといえます。
逆に集団指導や自立学習となると、イジメの主犯格のお子さんが通っている等、問題のある子どもが通っている可能性もあるので、十分に注意しましょう。
不登校でも自宅学習ができるようになったら、出席扱い制度を利用しよう!
お子さんの状態がいくらか回復し、不登校でも自宅学習ができるようになってきたら、「出席扱い」の制度を利用しましょう。
具体的なステップは次の通りです。
1. 担任の先生に相談する
2. 出席扱い制度の要件の確認
3. 学校との間で学習計画を作る
それぞれ解説します。
出席扱い制度のステップ①担任の先生に相談する
出席扱い制度の利用は、まず担任の先生に相談するところからスタートします。
現在の認知状態では、担任の先生ですら要件を知らない可能性があるので、制度の内容を調べてもらうようにしましょう。
不登校を解消するためにも学校との連携はきちんと取っておく必要があるので、定期的な面談や連絡を受けたときに、「出席扱い制度の利用を考えてみます。どうすればいいですか?」と、一言伝えておくといいでしょう。
ポイントは担任の先生を動かすために、シンプルに力強く伝えることです。
出席扱い制度のステップ②出席扱い制度の要件の確認
続いては担任の先生と校長先生を交えて、出席扱い制度の要件を確認していきます。
文部科学省の定めによる要件が今の現状なので、できるかどうかをきちんと確認して、話を進めていかなければなりません。
特に学外の教育施設を使ったり、ICT教材を使ったりなどケースによって異なる扱いがありますし、学校のノウハウも学校ごとに異なります。
ですから、この点に関しては、専門家である担任の先生と校長先生にお願いし、適用するならどうすればいいかの提案を受けましょう。
出席扱い制度のステップ③学校との間で学習計画を作る
幸いにも適用できる条件が決まったら、学校との間で学習計画を作成していきます。
不登校の状態であっても、学校と連携しあってテストを行ったり、定期的な面談を受けたりといった指導方針を決めていきましょう。
もちろん、カリキュラムに関しては学校の先生方にお願いし、親御さんはお子さんがきちんと守れているかを管理していきます。
そのための環境づくりも親御さんの仕事としてあるので、学校と相談しながら期限通りに進めていきましょう。
不登校の自宅学習はあくまで復帰目的で行うこと
不登校のお子さんが自宅学習を行って出席扱いにしてもらう方法を中心にお伝えしてきましたが、すべてを自宅で賄うのではなく、あくまで学校への復帰を目指して自宅学習するといった考え方が必要です。
自宅学習では社会的に必要なコミュニケーションスキルや、友達を作る能力が育たず、勉強しかできないお子さんに育ってしまう可能性もあります。
もちろん勉強も必要ですが、上記のような社会的スキルを育てるためには集団生活も必要になることを覚えておいてください。
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