【登校しぶりの予防策】原因と対処方法を詳しく解説!
「登校しぶりってどんな状態?」
「どうして登校をしぶるの?」
「このまま休ませても大丈夫かな?」
こんなことでお悩みではありませんか?
登校しぶりは環境の変化や学校であったことを原因として起こりますが、果たして問題はそれだけなのか、「他にもっと問題があるんじゃないかしら?」と不安な親御さんは多いと思います。
さらに登校しぶりで学校を休むことが頻繁に起こると、このまま不登校になってしまう恐れも…。
そこで今日、は登校しぶりの原因や理由を解説し、対処法までを幅広く解説していきます。
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登校しぶりが発生してしまう理由・原因
登校しぶりとは、お子さんが「〇〇したくない」と何かと理由をつけ、学校に行きたくない言い訳をする状態を指しています。
このような登校しぶりには、次のような理由や原因が隠されています。
1. 長期休みのリズムに慣れてしまった
2. 学校で嫌なことがあった
3. 愛着障害が発生している可能性がある
4. 学校生活に馴染めない発達障害などの問題がある
それぞれ解説していきます。
理由①長期休みのリズムに慣れてしまった
登校しぶりが発生してしまう理由の一つ目は、長期休みのリズムに慣れてしまったことです。
長期休みは環境が大きく変化するので、お子さんの登校しぶりを誘発してしまいます。
たとえば、朝遅く起きて、夜遅くに寝るといった行動に慣れてしまうと、新学期がスタートしても朝起きられず、遅刻していくか、学校を休むような事態になってしまいます。
このようなことが続くと学校に行くことにめんどくさくなり、学校に行きたくない登校しぶりが起こってしまいます。
長期休みに限らず、転校や旅行から帰ったあとなど、登校しぶりが発生しやすいシチュエーションはたくさんあるので注意が必要です。
理由②学校で嫌なことがあった
登校しぶりは、お子さんの「甘え」の感情だけから来ているものではありません。
環境の劇的変化による登校しぶりではないと判断できる場合、最初に想定できるのは『学校で嫌なことがあった』のではないかということです。
学校に行きたくない理由をそのまま親御さんに伝えてしまうと、大きな問題に発展しかねないと感じ、子どもは黙っている場合も多いです。
一例として、お子さんが学校でイジメにあっていたとしても、
「イジメられてるって親が知ったら、先生のところに相談しに行かれる…」
「そうなったら、もっとイジメられるかも」
「学校中、大騒ぎになって、ますます学校へ行けなくなる」
お子さんは思っている以上に親御さんや先生の機嫌をうかがいながら生きています。
そのため、自分がイジメられている点を素直に話して、問題が大きくなる恐れがあると、「お腹が痛い」「体調が悪い」と嘘をつき、直接の原因をいわずに休もうとするのです。
ですから、体に異常がないのに登校しぶりがある場合には、学校でお子さんにとって嫌なことがあったと考え、ひとまず原因は追究しないであげてください。
理由③愛着障害が発生している可能性も
不登校の原因にもなっている愛着障害だと、初期症状として登校しぶりがお子さんに現れることもあります。
愛着障害とは、親御さんの愛情を受けられなかったことから、逆に親御さんから離れられなくなる障害です。
家庭から離れて学校に行ってしまうと、親御さんがどこかに行ってしまうのではないかと不安になり、泣きついて離れられないようになっている状態が想定されます。
これは実際にはそのような行動にでなくても、心理状態として上記のような不安がある場合もあります。
どちらかというと、学校やお子さんではなく、親御さん側の接し方に問題がある恐れがあるため、泣いて学校に行きたくないと訴えているなら、まずはお子さんを休ませてあげましょう。
理由④学校生活になじめない発達障害などの問題がある
最後の理由は、学校生活に障害のため馴染めないといった理由です。
発達段階によっては発覚しづらいのですが、進級・進学していくとともに障害を抱えていて苦手を克服できていないお子さんは、周りのお子さんとの距離を感じてしまいます。
たとえば、発達障害と診断されたお子さんは、次のような距離を感じるはずです。
● ADHD:衝動性・多動性から集団生活が苦手と感じる
● ASD:うまく友達とコミュニケーションがとれなくなってくる
● LD:どれだけ頑張っても周りのお子さんより学習が遅れてしまう
発達障害と診断されずに、周りのお子さんと違うところがわからない状態だと、「なんで自分はできないんだ…」と考えてしまい、登校しぶりの要因になる恐れもあります。
発達障害のような先天性の障害は、生まれ持った気質(お子さんの特性)なので、早い段階で診断してもらい、うまく付き合っていく方法を考えたほう何事もうよくなります。
登校しぶりが出たと判断できる事例
登校しぶりが発生してしまう原因や理由について解説してきましたが、どのような事例だと登校しぶりが出たと判断できるのでしょうか?
具体的には次の通りです。
● 学校に行きたくないといわれたら
● 体調に異変を感じたら
● 言動に重みを感じたら
● 朝だけ登校をしぶりだす
それぞれ解説していきます。
学校に行きたくないといわれたら
登校しぶりは遠回しに「学校に行きたくない」とお子さんから親御さんに伝えられがちですが、なかにはストレートに伝えてくるお子さんもいます。
学校に行きたくない理由はいえないものの、学校に行きたくない意思をきちんと表明してきます。
この場合には、言葉の重みや目の真剣さなどを、親御さんが雰囲気で察する必要があります。
目をそらす、言いにくそうにしているのであれば、お子さん自身の問題(宿題が終わっていないなど)が関わっている可能性がありますし、言葉が重い場合には、学校の問題(イジメなど)が関わっている可能性があります。
体調に異変を感じたら
登校しぶりの予兆は、体調の異変からも判断できます。
たとえば、朝になって登校しなければならない状態になると、「お腹が痛い」「頭痛がする」といった症状がでるお子さんもいます。
このように体に影響が出る場合には、基本的にストレスが要因になっている可能性が高いです。
そういった場合は、ストレス要因は学校にあると判断できます。
上記のようなストレス要因が出ているようであれば、まずお子さんを一度休ませて、理由をやんわりと聞いてみましょう。
言動に重みを感じたら
学校に行きたくないとストレートにいうお子さんでなくても、言葉の重みで登校しぶりかどうかを判断できる可能性もあります。
たとえば、お子さんが学校に行きたくない理由を、次のようなニュアンスで伝えた場合はどうでしょうか?
● Aさん「今日、お腹痛い」
● Bさん「今日…お腹痛い…」
文字上でお伝えしているので、判別は難しいかもしれませんが、より深刻そうな理由で登校しぶりになっているのはBさんだと感じませんか?
ただ、ここでは親御さんが良く知っているお子さんの普段の雰囲気を加味して考えなければなりません。
仮にお調子者であるものの自分を守るための嘘はつかないお子さんで、Bさんのような話し方をしているのであれば、背景には重い登校しぶりの理由が隠れているはずです。
もちろん嘘をつくのが平気な子もいるので(それは育った環境と幼いころ周囲にいた大人たちの言動が大きく作用しています)、その辺りは各ご家庭で判断するしかありません。
朝だけ登校をしぶりだす
先ほどのAさんのように「今日、お腹痛い」と、簡潔に伝えるお子さんもいますが、登校しぶりか仮病かは、次のようなパターン分けをして確認してみるといいでしょう。
● 朝は深刻そうな顔をしているのに夜になれば塾などにケロッと行っている
● 朝からずっと深刻そうな顔をしている
こちらの場合も親御さんが普段みているお子さんの個性を加味する必要はありますが、夜になると元気になる場合、生活リズムが崩れて仮病を使っている可能性があります(ただし朝だけ体調を崩すのは、学校へ行かなければいけないストレスから、精神的に起こってしまう場合もあります)。
逆に朝からずっと深刻そうな顔をしているのであれば、先ほど解説したように深刻な理由が隠されていると判断したほうがいいでしょう。
登校しぶりで休ませもよい?
お子さんに登校しぶりが出てしまい、「一日休ませるくらいなら大丈夫だろう」と学校を休ませるのは、いいのが悪いのかm判断がわかれるところです。
具体的にパターンをわけてお伝えすると次の通りです。
● 深刻な理由がありそうだ→休ませて様子を見る
● 仮病だなと明確に判断できる→先生に連絡して、やんわりと理由を聞いてもらいながら登校させる
イジメ問題や愛着障害などの深刻な悩み・原因の場合、お子さんには時間が必要なのできちんと休ませるのが正解です。
ただ仮病だなと判断できる場合には、甘えをなくすためにも先生に連絡を取りながら登校させましょう。
なぜ仮病だと判断できるときには登校させるかというと、目の前の問題に立ち向かう力をやしなう為です。
たとえば、宿題をやっていないからといった理由で仮病を使って休むと、逆に休み癖がつき、大人になっても目の前の問題を避けるようになります。
このように、問題を抱えているかどうかを明確に見抜くためには、普段からお子さんの様子を観察しておく必要があります。
もしお子さんの様子に無関心だと、このような状態には絶対に気づけません。それは今時であれば虐待とも言えることです。
登校しぶりが発生したときの対応方法
とはいえ登校しぶりが現在、発生しているなら、対応しないわけにはいきません。
具体的な登校しぶりの対応方法は次の通りです。
● 「学校に行きなさい」は絶対にいわない
● 普段どおりに接してみる
● 理由をきちんと聞く
● 学校に行くことへの利点を伝える
● 深刻な場合は学校の先生と連携する
それぞれ解説していきます。
「学校へ行きなさい」とは絶対にいわない
仮にも重大な問題を抱えていると判断できる場合には、「学校へ行きなさい」とは絶対に言わないようにしてください。
というのも、イジメや発達障害などの問題を抱えているお子さんが無理やり学校に登校してしまうと、問題が大きくなりがちだからです。
このような場合にはまず一旦休ませることを優先し、お子さんの様子を観察していきましょう。
普段どおりに接してみる
学校を休ませた場合には、普段どおりに接することが一番重要です。
いきなり理由を聞いたり、気を使ったりする必要はありません。
逆にこのようなことを親御さんがしてしまうと、お子さんは「親御さんに気を使わせているな」と感じてしまい、ストレスを抱えます。
そのため、まずは普段どおりに接して、次の理由を聞くフェーズに移っていきましょう。
理由をきちんと聞く
登校しぶりを解決するためには、いずれにしろ理由をきちんと聞く必要があります。
お子さんのほとんどは登校しぶりの本当の理由を伝えずに隠してしまうので、親御様が怒らない、大げさにしないといった前提のもと、理由を聞く場を設けていきましょう。
このときに「なぜ学校に行かないの?」 「どうしたら学校へ行くの?」といった詰問口調をすると、お子さんは余計に口を閉ざしてしまいます。
ですから「学校に行けないのは、学校で何かイヤなことがあった?」といったように、親御さんから提案する形で、優しく丁寧に聞いてあげてください。
学校に行くことへの利点を伝える
先ほどまでは、深刻な問題を抱えているお子さんが登校しぶりした場合をお伝えしてきましたが、仮に仮病を使っているお子さんだった場合にはどうしたらいいのでしょうか?
仮病を使って「学校に行くのがイヤ!」と声を大きくしているのであれば、学校に行く利点を伝えてあげましょう。
たとえば、頭が賢くなることや友達と遊べるといった一般的なメリットも学校にはたくさんあります。
ここからもう一歩踏み込んで、次のようにお子さんに伝えてあげてください。
● 「学校に行って勉強したら、もしかすると〇〇(職業名)になれるかもね」
● 「学校で友達と遊んで、また家に帰ってきたら友達の家に遊んでおいでよ」
どちらもお子さんが『〇〇したら△△になる』といった、未来の姿を現しています。
これを専門用語でメリットの先の言葉であるベネフィットといいますが、人を動かすときに最適な声掛けです。
ただメリットを聞かされても「だから何?」と反応してしまいますが、ベネフィットを伝えると、お子さんにとっていい未来が待っていることをイメージできるので、自然と動きだせるようになります。
深刻な場合は学校の先生と連携する
とはいえ、ここまで紹介してきた対応方法でも、親御さんが対処しきれないと感じることもあります。
とくに重大な悩みを抱えている場合には、お子さんの口からきちんと伝えてもらえないことも多いです。
そのようなときには理由を説明し、学校の先生と連携を深めていくことが大切です。
ご家庭で悩むだけではなく、周りに支援を求め、登校しぶりから登校拒否、不登校と症状が悪化しないように対策を考えていきましょう。
登校しぶりが長引くと起こること
登校しぶりが長引くと、登校しぶりが登校拒否になり、不登校とどんどん悪化していきます。
そのため登校しぶりは不登校の前兆でもあるといえます。
では、登校しぶりが長引くと、どのようなことが起きるのでしょうか?
具体的にお伝えすると次の通りです。
● 生活リズムが崩れてしまう
● 学校の授業に遅れてしまう
● 不登校の要因になる
詳しく見ていきましょう。
生活リズムが崩れてしまう
仮に生活の変化によって登校しぶりが起こっている場合には、生活リズムが崩れてしまいます。
生活リズム崩れは、寝不足、過食、ゲーム依存症、スマホ依存症などさまざまな障害のもとになるものです。
逆にいうと、生活リズムが整っているお子さんは、学校で嫌なことがない限り登校しぶりになる可能性も低いといえるので、事前予防としてご家庭全体で早寝早起きを徹底しましょう。
学校の授業に遅れてしまう
登校しぶりが長引くと、学校の授業に遅れてしまいます。
学校の授業が理解できなければ、学校で過ごす時間の大半が無駄に感じるだけでなく、授業中は退屈過ぎて辛くなるので、登校しぶりになる理由が増えてしまうのです。
お子さんが休んでも授業はどんどん進んでいくので、できる限り遅れないよう、登校しぶりの間も家庭学習を行ってください。
不登校の要因になる
最後は先ほどお伝えしたように、不登校の要因になる点です。
不登校は今までの問題が複雑に積み重なった結果でしかありませんが、再登校できるようになるまで、多くの困難が待ち受けています。
というのも、複雑に絡み合った問題を1つずつ解消していかないと、ぶり返してしまうからです。
ですから、不登校予防といった意味でも、登校しぶりを改善するのは結局お子さんのためにつながります。
登校しぶりや不登校を防ぐ最善策は、お子さんをうんと褒めて自己肯定感を高めること!
登校しぶりとは、何らかの理由で学校に行きたくない言い訳を考えて休むことです。
ただ、その裏にはさまざまな問題が隠れていて、見逃すと不登校につながる怖さもあります。
ですから、普段からできることを徹底し、お子さんの行動の変化を見逃さず、登校しぶりになる前に対処できるようにしていきましょう。
また不登校や登校しぶりの予防策の最善の方法は、お子さんを褒めて自己肯定感を高めてあげることです。
自分に自信が持てれば子どもは多少の困難は乗り越えていけるようになるので、親御さんはお子さんをうんと褒めるのを忘れないでください。
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