再登校

夏休み明けの不登校問題とその対策:詳細版

この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

こんにちは、柳です。夏休みが終わり、新学期が始まると、不登校の問題が増えることがあります。その理由と対策について、より詳しく見ていきましょう。

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夏休み後に不登校が増える理由

夏休み後に不登校が増える理由は大きく分けて二つあります。

1.生活リズムの乱れ

夏休みは長いので気持ちがゆるみやすく、さらに帰省や旅行などのイベントがあると生活スタイルが大きく変化してしまいます。この結果、生活リズムが乱れ、新学期になってもそのリズムを戻すのが難しくなり、不登校につながることがあります。特に、昼夜逆転してしまうと、学校の生活リズムに戻すのが一層困難になります。また、長期間の休みが続くと、学校への適応能力が低下し、学校生活に戻るのが難しくなることもあります。

2.新学期のストレス

新学期が始まると、新しい環境や人間関係、学習内容などに対するストレスが増えます。これにより、一部の生徒が学校に行くことを避けるようになり、不登校になることがあります。特に、新しいクラスメイトや教師との関係性の構築、新しい教科の学習などは、生徒にとって大きなストレスとなり得ます。また、新学期が始まると、前学期までの学習内容の復習やテストの準備など、学習負荷が一気に増えることも、生徒にとっては大きな負担となります。

夏休み明けの不登校対策

夏休み明けの不登校を防ぐためには、以下の対策が有効です。

1.生活リズムの整備

夏休みが終わる一週間前ぐらいから、生活のリズムを整えることが重要です。起床の時間、食事の時間、入浴の時間、就寝の時間を、多少ずれるとしても、そう極端には変えないよう、家族ぐるみで守ることが大切です。また、夏休み中に昼夜逆転してしまった場合は、少しずつ時間をずらしていき、学校の生活リズムに戻すように努めましょう。さらに、夏休み中に取り組んだ趣味や特別な活動を、新学期でも続けることで、生活リズムの維持に役立てることも可能です。このような活動は、学校生活とは異なる環境で自己肯定感を高める効果もあります。

2.不安の解消

不登校の原因は多々ありますが、お子さんに不安要素があるなら、その一因となる芽は、早めに摘んであげることも非常に重要です。新学期が始まる前に、お子さんの気持ちを理解し、不安を解消するように努めましょう。具体的には、新学期のスケジュールや新しいクラスメイト、教師について話し合ったり、学校の見学をしたりすることが有効です。また、新学期の学習内容について事前に知ることで、学習に対する不安を軽減することも可能です。さらに、お子さんが抱える問題や悩みを共有し、一緒に解決策を考えることで、お子さんの不安を軽減することができます。

3.スモールステップでの再登校

夏休み明けは、再登校・復学する大きなチャンスです。無理せず、スモールステップで少しずつ段階を踏んでいくと効果的です。例えば、まずは保健室に登校する、そこから一時間だけ気持ちが安心できる授業から参加してみる、午前中は授業を受けに教室に行ってみる、給食を保健室で食べる、午後の授業まで受けてみる、教室で給食を食べ午後の授業も出る、といった具体的なステップを踏むことが推奨されます。このプロセスは、お子さんの心理的な負担を最小限に抑えながら、学校生活への適応を促進します。また、このステップを踏むことで、お子さん自身が自分の進捗を確認し、自己効力感を高めることもできます。

4.学校との連携

学校との連携も重要です。学校の先生や保健室の先生に連絡をとっておくとより安心です。学校に行くと具合が悪くなるパターンのお子さんにとって、保健室は心のよりどころになるからです。また、学校側にお子さんの状況を理解してもらうことで、再登校のプロセスをスムーズに進めることができます。具体的には、学校側との定期的なコミュニケーションを通じて、お子さんの状況や進捗、必要なサポート等を共有し、適切な対応を取ることが重要です。さらに、学校との良好な連携は、お子さんが学校に対する信頼感を持つことを助け、再登校への道のりをスムーズにします。

お子さんそれぞれに合わせた対応

これを防ぐためには、生活リズムの整備、不安の解消、スモールステップでの再登校、学校との連携などが有効です。夏休みは明け再登校・復学大きなチャンスです。気負いしすぎず、皆さんのペースでまた学校に行けるようになることを応援しています。

不登校は事情や理由が違うため、個人に合わせた対応が必要です。親御さんや教育関係者の皆さんが、皆さんの気持ちを理解し、一緒に解決策を見つけていきますまた、お子さん自身が自分の感情や状況を理解し、自分で解決策を見つけられるようにすることも、不登校の解決に向けて重要なステップです。このプロセスは、お子さんが自己有効力感覚を高め、自分の問題を自分で解決する能力を育むことにつながります。

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この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

とにかくサッカー漬けの毎日。8歳からサッカーを始め大学でもサッカー部に所属していました。高校は県でも有数の進学校にスポーツ推薦で入学。なので、授業についていくのにも必死。最初の定期テストでは赤点も3つ…。この成績が続くと部活もクビに…。なんとかしなければと、登下校の時間やスキマ時間を使って、勉強と部活の両立の方法を考え乗り越えてきました。こうした自分の経験も活かして、勉強で困っているお子さんを一人でも多くサポートしていきたいと思います。

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