発達障害で部屋の片付けができない子の原因と対策とは?
何度言っても自分の部屋を片付けない子っていますよね。
「いつも散らかっている」
「大事なものに限って出てこない」
「もう、ゴミだらけにして!」
親が子ども部屋の掃除をするのも「おかしいな…」と思いつつ、いざ子ども部屋の掃除をすると「勝手に自分の部屋に入らないで!」と子どもが怒り出す。。。
でも、汚い子ども部屋に理解もできなければ、納得もできない。。。
そんな状況の親御さん、けっこう多いと思います。
ここでは、なぜ片付けができないのか、その原因と対策をご説明いたします。
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WISC4(ウィスク4)検査の検査結果と片付けの関係性とは?
まず、部屋の片付けが苦手な人の特徴は、
- モノ事を先延ばしする傾向がある
- 苦手なことや嫌いなことから逃げる傾向がある
- 頭の中も整理できていない
- 空間認識力が低い
上記のいずれかが考えられます。
WISC4(ウィスク4)検査において、部屋の片付けができない人はPRI(知覚推理指標)が低い傾向があります。
WISC-4(ウィスク4)検査とは
ウィスク【WISC】:米国の心理臨床学者ウェクスラーが考案した児童知能検査法で、改良を重ねて現在アメリカでは最新版が『WISC-V』。日本で実施されているのは『WISC-IV(ウィスク4)』(2019年5月現在)となっています。
WISC-4(ウィスク4)では、全体的な認知能力を表す全検査IQと「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリー」「処理速度」の4つの指標をそれぞれ数値化した結果が見られるます。
PRI(知覚推理指標)とは、ざっくり言うと、
- 空間を認識する力
- 全体を部分に分割する力
- 目で見た情報を認識する力
- 場の空気を読む力
- 先の見通しを立てる力
- 人の気持ちを推察する力
- 頭の中で情報を整理統合する力
などを指します。
では次に、PRI(知覚推理指標)と片付けが苦手な人の特徴を照らし合わせて説明します。
片付けられない原因は、視界に入っているものが見えていないから!?
片付けができない子は、目で見た情報を認識できていない可能性があります。
例えば、駅から家に帰る道すがら、「疲れたなぁ?」って言いながらボーっと歩いていたとします。その時、家路の途中にあったお店がどういう状況だったか、ちゃんと覚えている人はいるでしょうか?
お店はやっていたのか、もう閉まっていたのか。のぼりや看板は出ていたのか。
さらに歩いていたとき誰かとすれ違ったのであれば、どんな人とすれ違ったのか?
男性だった?女性だった?何人とすれ違った?
そうです。多くの人は覚えていませんよね。これは、見えていたとしても、認識はできていないことから起こります。
それは、自分の部屋の中でも全く同じ。
むしろ自分の家での行動はルーチン化しているので、全く認識できていない可能性が高いのです。
これがお子さんがモノを片付けられない理由です。
ルーチン化した行動の中でモノをしまったり移動させたりすると、しっかりと認識できてないケースが多くあるのです。
部屋を片付けられない子の対策とは?
やり方その1:モノを減らす
片付けられない子は持ち物が多いので、片付ける場所が見つからない場合も多いです。
持ち物が多いと認識できなくなりますし、片付けた場所を忘れることもあります。
まずは親御さんが手伝ってあげながら、モノを減らしていってあげてください。
PRI(知覚推理指標)が低いということは、モノの場所を認識しづらく、せっかく片付けたとしても、その場所を忘れる傾向があることを指しているのです。
やり方その2:片付けた場所にシールを貼る
例えば、引き出しの1つ1つに何を入れる場所か、名前シールを貼ったりすると、忘れることを防ぐことができます。
名前シールではなく、丸いカラーシールを使う方もいます。
その方は丸いカラーシールを片付ける引き出しだけでなく、はさみやのり等にも同じ色のシールを貼り、連動させています。
さらには引き出しの中を細かく区切って、その枠の中に何を片付ける枠なのか、モノの名称を書いている方もいます。
シールを貼ったり、モノの名前を書いたり、そう言ったことが面倒で大変だという方もいたっしゃると思いますが…、でも!考えてみてください。
使いたいモノがあるのに、そのタイミングで使いたいモノがない。慌てて、その使いたいモノを探しませんか。
しかも、モノを使ったら片付けないという行為にイライラしながら。。。
その探す時間、イライラする状況を考えれば、作業の時間はたかが知れているのでないでしょうか。
やり方その3:片付ける場所とモノに紐をつける
モノの置き場を決め、シールを貼り、それでも改善できない…。そんな子には最終手段です。
片付ける場所に紐を付け、片付けるモノにも紐を付けます。
そうです。子どもが遠くまで、モノを持ち出せないようにするのです。
そうすればそのモノを使っても、そのモノに付いている紐をたどば片付ける場所にたどりつくのです。
上記の3つの作業が大変、または時間がないという方は、子どものPRI(知覚推理指標)やWMI(ワーキングメモリ指標)を鍛えてくださいね。必ず改善します。
片付けることを、習慣づけてしまおう!
どんなに片付けられない子であっても、一度『片付ける』ことが習慣になってしまえば、カンタンに片付けられるようになります。
今は「片付け方を知らないんだな」と思って、親御さんが《カンタンに片付けられる工夫》を探してあげてください。お子さんに合う方法が、きっと見つかります。
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