発達障害の子にピアノがもたらすコミュニケーションの効果
今日は、ある心理士さんの体験談をお伝えします。
発達障害の子が使えるお部屋として相談室を開設した時に、私はピアノを設置しました。
すると多くの人に、「音の苦手な子が多いのに、ピアノを置いて大丈夫なんですか?」と疑問の声を投げかけられました。
音の苦手な子が多い中で、ピアノを置く意味はあるのか、と思われるかもしれませんが、実際ピアノを置いた結果は、どうなったと思われますか?
今日は、発達障害の子にとって、ピアノがどんな働きをしたのかお伝えしたいと思います。
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発達障害の子に対してのピアノを使った支援方法
初めは一瞬の興味で終わる
相談室に来る子は、ピアノを弾く習慣がある子以外、初めは一瞬の興味を抱くか全く興味を持たないかのどちらかです。
・音を出して触ってみる
・音を出さずに鍵盤の周りを触る
このように興味の持ち方も人それぞれで、ピアノはただそこにあるモノなだけです。
これは、ピアノへの興味が有る無しも関係しますが、その部屋に慣れていないことで、意識がピアノ以外のモノに向いているからです。
タイミングを見て大人が弾いてみる
子どもがその部屋に慣れ、緊張が解けたと感じたら、大人がピアノを弾いてみましょう。
・側に寄って来て、一緒にピアノを触る
・側に寄って来て、ただ見ている
・耳を塞いで「止めて」という
ピアノを弾いた時の子どもの対応は、上記のようにさまざまですが、子どもの行動から心境をつかむことができます。
側に寄って来て一緒にピアノを触ったり、見ているような仕草から、
・ピアノを弾いている大人に心を開いている
・ピアノに興味を持っている
…など、子どもの気持ちがわかります。
逆に、耳を塞いで不快をアピールしたりしているのであれば、
・音が大きい
・弾いたメロディーが子どもに合ってない
など、子どもが不得意とすることを理解するきっかけにも繋がるのです。
自然と子どもがピアノに触れるようになる
どうやって音が鳴るのか、どんな音が鳴るのか分かれば、後は子どもが勝手にピアノに触れるようになります。
大人のように音楽を奏でることができなくても、子どもが聞きたい音を鳴らし、子どもの世界でのメロディーを演奏するようになるはずです。
なぜなら、音は子どもにとって癒やし効果があるからです。
そして時間がたつにつれ、ピアノはこんな効果も発揮します。
・パニックを起こしたあと、ピアノに手を伸ばすようになる
・困ったとき、ピアノに手を伸ばすようになる
音には癒し効果があるので、このように遊ぶ目的以外にも、子どもは困った時や不安な時に、ピアノへと手を伸ばすようになります。
子どもがピアノに触れるタイミングで、言葉にすることができない困難を察してあげられるようになると、子どもにとっても大人にとっても物事がプラスに働くはずです。
大人がしてはいけないこと
大人にとって、ピアノは音楽を演奏する道具です。
しかし、子どもにとっては違います。
特に支援の必要なお子さんにとっては、感情を表現するものになるのです。
そのため大人は絶対に、以下のことを行ってはいけません。
『無理に音楽を演奏させようとする』
ピアノを触っているのですから、せっかくなら音楽を奏でて上達して欲しいと思うかもしれませんが、それはあくまで大人のエゴです。
音楽の演奏を本人が望めば、それはもちろん、行って大丈夫です。
あくまで無理強いさせないこと、子どものやりたいようにさせてあげることが大切なのです。
【発達障害支援】言葉のコミュニケーションが難しくても、ピアノが助けてくれる
音には心を癒す作用があります。
またピアノは指先から刺激を与え、さらに耳で音を聴くなど、さまざまなところが刺激されます。
だからこそ、せっかくピアノに興味を持った子の自由を奪うようなことは止めましょう。
私自身、発達障害の子と言葉で上手くコミュニケーション取れなかったとき、ピアノに触れたり、また音を出したりしながら、信頼関係を築けたことがあります。
なかなか言葉を交わせない、心を交わせない、そんなことを想ったとき、ピアノで語り合ってみてはどうでしょうか?
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